ビルクリーニング業界において、深刻な人手不足を解消する手段として注目されているのが「特定技能外国人」の受入制度です。 本記事では、特定技能での外国人受入を検討している「受入企業(事業者)」や、日本でビルクリーニングスタッフとして働きたい「外国人求職者」から寄せられる代表的な質問をQ&A形式で分かりやすく解説します。
1. 特定技能制度・制度全般に関するFAQ
Q1. ビルクリーニング分野の「特定技能1号」と「特定技能2号」の違いは何ですか?
A. 在留期間の上限や家族帯同の可否、求められる技能レベルが異なります。
特定技能1号:通算で最長5年まで滞在可能。基本的・即戦力となる技能と日本語能力が必要です。家族の帯同は原則認められません。
特定技能2号:更新により無制限の滞在が可能(永住権申請の要件を満たす可能性あり)。複数の作業員を指導・管理できる熟練した技能が求められます。配偶者や子などの家族の帯同が認められます。
Q2. 特定技能外国人を受け入れるためには、ビルクリーニング協会等への加入が必要ですか?
A. はい。協議会への加入が義務付けられています。
ビルクリーニング分野で特定技能外国人を受け入れる事業者は、厚生労働省が設置する「建築物清掃管理分野特定技能協議会」に加入する必要があります。外国人労働者の受け入れ後、規定の期間内に加入手続きを行うことが求められます。
2. 試験・資格・要件に関するFAQ
Q3. 「特定技能1号(ビルクリーニング)」を取得するための試験要件を教えてください。
A. 以下の2つの試験に合格する必要があります(技能実習からの移行を除く)。
技能試験:「ビルクリーニング特定技能1号評価試験」
日本語試験:「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)」または「日本語能力試験(JLPT)N4以上」
※なお、ビルクリーニング分野の「技能実習2号」を良好に修了した場合は、上記の技能・日本語試験が免除されます。
Q4. 試験はどこで受験できますか?日本国外でも受けられますか?
A. 日本国内および指定の海外現地で受験が可能です。
試験は公益社団法人全国ビルメンテナンス協会等により実施されており、日本国内のほか、ベトナムやフィリピン、ミャンマーなどの国外会場でも定期的に開催されています。
3. 業務内容・職場環境に関するFAQ
Q5. 特定技能外国人はどのような作業に従事できますか?
A. 建築物内部の清掃全般(床・壁・天井・窓・衛生設備等の清掃)に従事できます。
オフィスビル、商業施設、病院、ホテルなどの建築物内部における清掃作業が対象です。単なる清掃作業だけでなく、清掃機器の操作や現場の資機材管理なども含まれます。ただし、建築物の外壁清掃(ゴンドラ作業等)のみを専門に行わせることは認められていません。
Q6. 他の職種(例:客室清掃・ベッドメイク)を専業とさせることは可能ですか?
A. ホテルの客室清掃全般を含めることは可能ですが、注意が必要です。
ビルクリーニングの特定技能では、建築物全体の清掃管理に関連する業務がメインとなります。ベッドメイク等のみを単体で専業として行わせる場合、対象外となる可能性がありますので、業務内容のバランスに配慮する必要があります。
4. 費用・受け入れサポートに関するFAQ
Q7. 外国人採用・受け入れにかかる費用はどのくらいですか?
A. 採用手配料、手続き費用、支援委託費用などが発生します。
主な費用項目は以下の通りです。
採用支援・人材紹介費用(紹介会社等を利用する場合)
在留資格変更申請・ビザ発給にかかる行政書士費用等の実費
登録支援機関への支援委託費(月額の管理費)
生活立ち上げ支援費(渡航費、住居確保・初期費用など)
Q8. 自社で生活支援や申請手続きを行うのが難しい場合はどうすればよいですか?
A. 「登録支援機関」へ支援業務を全委託することができます。
特定技能1号の受入企業には、住居確保や空港送迎、日本語学習支援、定期面談など多岐にわたる支援義務があります。自社で体制を整えるのが難しい場合は、法務省に登録された「登録支援機関」に支援業務を委託することが一般的です。
まとめ
ビルクリーニング業での特定技能外国人の活用は、人手不足解消の切り札として大きな期待を集めています。正しい制度理解と適切な準備を行い、外国人スタッフが安心して活躍できる環境を整えましょう。
