日本国内の人手不足を解消する切り札として、多くの現場で活躍が進む「特定技能」の外国人材。なかでもビルクリーニング業は、商業施設やオフィスビル、病院などの環境衛生を維持するために欠かせない重要な分野です。
ビルクリーニング分野で特定技能外国人をスムーズに受け入れ、適正に雇用するために、重要な役割を担っているのが「公益社団法人全国ビルメンテナンス協会」です。
本記事では、ビルクリーニング業における特定技能制度の概要と、全国ビルメンテナンス協会が果たす役割、そして受け入れ企業が押さえておくべきポイントを分かりやすく解説します。
ビルクリーニング業における「特定技能」とは?
特定技能(特定技能1号)は、深刻化する人手不足に対応するために設けられた在留資格です。ビルクリーニング分野において、特定技能外国人が従事できる業務は以下のように定義されています。
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主な業務: 住宅を除く建築物の内部の清掃(床、壁、窓ガラス、トイレなどの清掃作業)
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求められるスキル: 専門的な清掃用具や洗剤を正しく扱い、場所や汚れに応じた適切な清掃を安全かつ効率的に行う知識・技能。
在留資格を取得するための2つのルート
外国籍の方がビルクリーニングの特定技能1号を取得するには、主に以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
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試験合格ルート: 「国際技能評価試験(ビルクリーニング特定技能1号評価試験)」および「日本語能力試験(N1〜N4、または国際交流基金日本語基礎テスト)」に合格する。
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技能実習移行ルート: ビルクリーニング職種の「技能実習2号」を良好に修了する(試験は免除)。
全国ビルメンテナンス協会の主な役割
公益社団法人全国ビルメンテナンス協会は、厚生労働省から委託・連携を受け、ビルクリーニング分野における特定技能制度の適正な運用を支える中心的な組織です。主な役割は以下の3つです。
① 特定技能評価試験の実施
海外(フィリピン、ミャンマー、カンボジア、ネパールなど)および日本国内で開催される「ビルクリーニング特定技能1号評価試験」の企画・運営を行っています。実技試験や学科試験の基準を策定し、即戦力となる人材のスキルを客観的に評価しています。
② テキストや学習教材の提供
外国人材が試験に合格できるよう、また入国後にスムーズに業務へ馴染めるよう、多言語に対応した学習用テキストやeラーニング教材、動画コンテンツなどを制作・提供しています。
③ 受入れ企業への情報提供とサポート
初めて特定技能外国人を受け入れる企業に向けて、セミナーの開催や、法令遵守のためのガイドラインの発信、手続きに関する相談窓口の設置などを行っています。
企業が特定技能外国人を受け入れる際の重要ステップ
ビルクリーニング業の企業が特定技能外国人を受け入れる(雇用する)際、特に注意すべき必須の手続きがあります。
1. 「ビルクリーニング分野特定技能協議会」への入会
特定技能外国人を雇用した企業は、雇入れから4か月以内に、厚生労働省が設置する「ビルクリーニング分野特定技能協議会」に入会しなければなりません。この協議会を通じて、制度の適正な運用や、悪質なブローカーの排除、構成員同士の情報共有が行われます。
2. 適正な労働条件の確保
特定技能外国人の給与は、「日本人が同等の業務に従事する場合の報酬額と同等以上」でなければなりません。また、社会保険への加入や安全衛生の確保など、日本人と同等以上の労働環境を整備することが義務付けられています。
3. 登録支援機関との連携(必要な場合)
特定技能1号の外国人に対しては、日常生活や就労面での「支援(生活オリエンテーション、住居の確保、日本語学習の機会の提供など)」を行うことが法律で義務付けられています。自社で支援を行う余裕がない場合は、出入国在留管理庁から認められた「登録支援機関」に支援を委託するのが一般的です。
まとめ:協会のリソースを活用してスムーズな受け入れを
ビルクリーニング業界における特定技能制度は、即戦力の人材を確保するための強力な手段です。そして、その基盤を支えているのが全国ビルメンテナンス協会です。
協会が提供する試験情報、教育マニュアル、各種ガイドラインをしっかりと確認・活用することで、法令違反のリスクを避け、外国人材が安心して長く働ける環境を作ることができます。
人材不足に悩むビルメンテナンス企業の皆様は、ぜひ特定技能制度の活用を検討し、まずは全国ビルメンテナンス協会の公式情報をチェックしてみてはいかがでしょうか。
