国内の深刻な人手不足を解消する切り札として、多くの企業から注目されている「特定技能」制度。即戦力となる外国人材を採用できる一方で、「どのように求人を出せばいいのか」「採用までにどんな手続きが必要なのか」と疑問に思っている採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、特定技能外国人の求人方法、採用に至る2つのルート、そして求人・採用活動を成功させるための注意点をわかりやすく解説します。
特定技能外国人の求人・募集方法
特定技能外国人を募集する方法は、大きく分けて以下の4つあります。自社の予算や採用にあてられるリソース、求める人材のレベルに合わせて最適な方法を選びましょう。
1. 人材紹介会社(登録支援機関)を利用する
最も一般的で確実な方法です。特定技能の求人に特化した人材紹介会社や、法務省から認定を受けた「登録支援機関」に依頼します。
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メリット: 出入国在留管理庁への複雑な申請書類の作成、採用後の生活支援(義務)まで一括して委託できる。
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デメリット: 採用時に紹介手数料(年収の20〜35%程度)や、毎月の支援委託管理費が発生する。
2. ハローワーク(公共職業安定所)に求人を出す
求人費用を抑えたい場合に有効な手段です。ハローワークでも特定技能の求人を受け付けています。
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メリット: 無料で求人を出せる。国内に在住している転職希望の外国人(技能実習からの移行者など)にアプローチできる。
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デメリット: 外国人側の利用者がそこまで多くないため応募が集まりにくい。また、ビザ申請などの専門的な手続きは自社で行う必要がある。
3. 海外の送り出し機関に直接依頼する
現地(ベトナム、フィリピン、インドネシアなど)から直接呼び寄せたい場合に利用します。二国間協定に基づき、現地の政府が認可した「送り出し機関」を通じて求人を出します。
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メリット: 現地で特定技能の試験に合格した、意欲の高い優秀な若手人材を数多く集めることができる。
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デメリット: 現地の送り出し機関とのやり取りや、手続きに時間がかかる場合がある。
4. 自社のWebサイトやSNSで募集する
すでに日本国内にいる外国人ネットワーク(在留外国人)に向けて発信する方法です。
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メリット: 採用コストを大幅に抑えられる。
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デメリット: 認知度が低いと応募が来ない。不法就労のリスクがないか、在留資格の確認を自社で厳格に行う必要がある。
採用までの2つのルート(国内試験・技能実習移行)
特定技能外国人として採用される人材には、主に以下の2つのルートが存在します。どちらのルートから採用するかによって、求人のターゲットや手続きが異なります。
| ルート | 概要 | メリット | 注意点 |
| ① 国内・海外の試験合格者 | 「技能試験」と「日本語能力試験(JLPT N4以上など)」の両方に合格した人材。 | 職種への理解があり、一定の日本語力が保証されている。海外から呼ぶ場合は入国までに時間がかかる。 | |
| ② 技能実習からの移行者 | 技能実習2号または3号を良好に修了した人材。 | 試験が免除される。 すでに日本の生活や業務に慣れており、即戦力性が極めて高い。 |
近年では、日本国内で技能実習を終えた外国人が、さらに長く日本で働くために「特定技能」へ在留資格を切り替えるケース(②のルート)が非常に増えており、採用市場でも人気のターゲットとなっています。
特定技能の求人・採用における注意点
特定技能の採用は、一般的な日本人採用やアルバイト採用とは異なり、法律に定められた厳しいルールがあります。求人を出す前に必ず以下の3点を確認してください。
1. 該当する産業分野(全16分野)か確認する
特定技能は、どの職種でも雇えるわけではありません。人手不足が特に深刻な「介護」「外食業」「飲食料品製造業」「建設」「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」など、指定された16の特定産業分野に限られます。自社の業務内容がどの分野に該当するかを事前に確認しましょう。
2. 報酬額は「日本人と同等以上」が義務
「外国人だから安く雇える」というのは大きな誤解です。法制度上、同じ業務に従事する日本人と同等以上の給与・待遇を設定することが義務付けられています。地域や社内の賃金バランスを考慮した求人条件にする必要があります。
3. 採用後の「生活・就労支援」が必要
特定技能1号の外国人を雇用する場合、企業(特定技能所属機関)には、入国前のガイダンスから、住宅の確保、日本語学習の支援、生活オリエンテーションの実施など、多岐にわたる「支援」を行う義務があります。自社でこれらを行う余裕がない場合は、必ず「登録支援機関」へ委託する予算を求人計画に組み込んでおきましょう。
まとめ
特定技能外国人の求人は、即戦力となる優秀な人材を確保するための強力な手段です。しかし、ビザの申請や採用後の支援義務など、専門的な知識が求められる場面も少なくありません。
初めて特定技能の求人を出す際は、まずは信頼できる「登録支援機関」や「外国人専門の人材紹介会社」に相談し、自社の業種や予算に合った最適なルートで採用活動を進めることをおすすめします。
