出入国在留管理庁は、令和7年(2025年)12月末時点における「特定技能」の在留外国人数を公表しました。
深刻な人手不足を背景に、特定技能制度を活用する企業と外国人材は急増しており、ついに39万人の大台に乗りました。本記事では、公表された最新の統計データを基に、現在の受入れ状況と今後のトレンドを分かりやすく解説します。
特定技能在留外国人の総数と推移
最新の統計によると、特定技能の在留資格を持つ外国人は390,296人となり、前年末(令和6年末)から約10.5万人の純増を記録しました。
在留外国人総数(412万5,395人)が初めて400万人を超え過去最高を更新する中で、特定技能は前年比約37%増という極めて高い成長率を見せています。これは、技能実習からの移行に加え、国外からの直接入国が円滑に進んでいることを示しています。
分野別の受入れ状況:飲食料品製造業がトップ
全16分野(旧12分野)の中で、最も受入れ人数が多いのは**「飲食料品製造業」**です。
| 順位 | 特定産業分野 | 在留人数(概数) | シェア |
| 1位 | 飲食料品製造業 | 約9.8万人 | 25.1% |
| 2位 | 介護 | 約6.5万人 | 16.7% |
| 3位 | 工業製品製造業 | 約5.8万人 | 14.9% |
| 4位 | 建設 | 約5.0万人 | 12.8% |
| 5位 | 外食業 | 約4.2万人 | 10.8% |
特に「飲食料品製造業」と「介護」の2分野で全体の約4割を占めています。また、2024年に追加された「自動車運送業」「鉄道」「林業」「木材産業」といった新分野でも、試験の実施に伴い徐々に人数が増え始めています。
国籍別の内訳:ベトナム・インドネシアが主流
国籍別では、ベトナムが依然としてトップですが、近年はインドネシアとミャンマーの伸びが顕著です。
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ベトナム: 約16.2万人(構成比:約41.5%)
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インドネシア: 約8.1万人(構成比:約20.8%)
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フィリピン: 約3.6万人(構成比:約9.2%)
ベトナム人労働者が安定したボリューム層である一方、インドネシアは前年比で大幅な増加率を記録しており、送り出し国の多様化が進んでいます。
今後の展望と注目ポイント
1. 「育成就労制度」への転換
2027年までには、現行の技能実習制度に代わり、特定技能への移行を前提とした**「育成就労制度」**が本格始動します。これにより、今後さらに特定技能への流入が加速すると予想されます。
2. 特定技能2号の拡大
家族の帯同や在留期間の更新制限がない「特定技能2号」への移行試験も各分野で本格化しています。長期的なキャリア形成を支援する企業が増えることで、熟練した外国人材の定着が期待されています。
3. 受入れ見込み数の引き上げ
政府は、2024年度からの5年間で受入れ見込み数を82万人に設定していましたが、2026年1月にはこれを123万人に上方修正しました。国を挙げた受入れ拡大路線は、今後も継続される見通しです。
まとめ
令和7年末の統計は、特定技能制度が日本の労働市場において欠かせないインフラとなったことを証明しています。企業にとっては、単なる労働力の確保ではなく、**「選ばれる職場」**としての環境整備(賃金水準の向上や生活支援の充実)が、今後の採用成功の鍵となるでしょう。
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最新の統計データに基づき、自社の外国人採用戦略をアップデートしていきましょう!
